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2026/07/27
守るものがなくなったら、楽になった
若い頃、私は「弱いところを見せたら終わりだ」と思っていた。
先輩について仕事を覚えていた頃、女性だから、若いから、経験がないから、そう思われることが怖かった。
自分では、その理由が本当のところどれなのか分からなかった。
だから無我夢中で頑張るしかなかった。弱い自分を見せたくなかった。
先輩が本社に転勤になり、すべてを任されるようになったとき、嬉しさと同時に、失敗できないという気負いが生まれた。
任せてもらえることは誇らしい。でも、守るべきものができると、人はかえって身構えるものらしい。
大阪への転勤は、そのすべてをリセットした。
異動した先では、最初の数か月、誰からも口をきいてもらえなかった。歓迎されるどころか、無視される日々。本社から来た人間だと、警戒されていたのかもしれない。
守るものなど、何もなかった。
不思議なことに、それが私を楽にした。
ゼロどころかマイナスからのスタートだったから、気負いようがなかったのだ。
守るものがないと、人はこんなにも軽くなれる。
そんな中で出会ったのが、一回り年下の女性マネージャーだった。
彼女は、思ったことをそのまま口にする人だった。飾らない、取り繕わない。その隣にいるだけで、私は初めて肩の荷が下りるのを感じた。
あの頃の私は、守るものがあるから肩肘を張るのだと思っていた。
でも振り返ると、守るものがなくなった大阪で、初めて素の自分でいられた。
今、肩に力が入っている人がいたら、一度だけ聞いてみてほしい。
何を隠しているのか。
なぜ、隠しているのか。
肩肘を張っている理由は、本当は何なのか。
私自身、あの頃はまだ、その答えを持っていなかった。
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谷藤 光優(たにふじ みゆ)
国家資格キャリアコンサルタント / Gallup認定ストレングスコーチ / ライフオーガナイザー
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