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2026/08/31
大阪で課長になった日から、変わらなかったもの
大阪で課長になったころ。
ある日、JRのホームを歩いていたら、向かいのホームから「課長ー!」と呼ばれた。「こんな人のいるところで、課長って呼ぶの?」と、心の中で思わず突っ込んでしまった。からかわれているのは分かっていたし、嫌味というより冗談だったので、ちょっとうれしかった。課長になった自分と、それまでの自分の間に、境目なんてほとんどなかったからだと思う。笑いながら、何か返したと思う。何と言ったかまでは覚えていないけれど。
周りから「課長になっても何も変わらないね」と言われた。私は「だって、課長になる前から、私、偉そうだったから」と返した。自分でも笑ってしまうくらい、身も蓋もない返事だったと思う。
改めて考えてみると、変わったことといえば、課長以上の会議に出るようになったことくらい。あとは、まあ、給料が少し上がったこと(笑)。
性格も、人との接し方も、急に変わったわけではない。現場のマネージャーたちと話す内容も、アドバイスの仕方も、以前のままだった。課長になったからといって、自分が別の人間になったわけではなかった。
「課長らしい」って、何だろう
課長になったら「課長らしく」しなければいけない。そんな空気を感じたことがある人は、きっと多いと思う。
でも、そもそも「課長らしい」って何だろう。役職がついた途端に、話し方を変えたり、部下と距離を取ったり、無理に威厳を出そうとしたりする必要があるのだろうか。少なくとも私は、そういうことをしようと思ったことがなかった。むしろ、急に距離を置かれたり、笑わなくなったりしたら、部下のほうが戸惑うんじゃないかと思う。「管理職になったから演じる」のではなく、「自分がどういう管理職でありたいか」を考えるほうが、ずっと自然な気がする。
自分なりの「課長」を考える
会社に「管理職とは」「課長とは」という定義があるなら、まずそれを見ればいい。なければ、自分が部下だったときの上司を思い出してみるのもいいと思う。
「この人みたいな課長はいいな」
「この人みたいにはなりたくないな」
その両方を思い浮かべて、なぜそう感じるのか、考えてみる。自分はどちらに近づきたいのか、何ができるのかも、そこから自然と見えてくる。「らしさ」を追いかけるより、ずっと自分に合った形になる気がする。
大阪で課長になったとき、私はそこまで深く考えていたわけではなかった。でも今振り返ると、たぶん自然とそうしていたんだと思う。誰かを演じるより、自分のままでいるほうが楽でもあったし、何より自分らしくいるのが一番だと、あのころも今も思う。
肩書きが変わったからといって、自分まで別人になる必要はない。自分なりの管理職を、少しずつ創っていけばいい。
肩書きが変わっても、私は私だった。
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谷藤 光優(たにふじ みゆ)
国家資格キャリアコンサルタント / Gallup認定ストレングスコーチ / ライフオーガナイザー
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