ホーム > ブログ > 研修・講座 > 自分たちで積み重ねる決まり事
2026/10/14
接客とカスハラの研修から
フロントに立つ人が、少なくなっている気がする。
人手不足もあるし、機械化もある。
その少ない人が、理不尽な言葉を向けられたとき。
どこまで受け止めて、どこから断っていいのか。
決めているのは、その人の感覚だけだったりする。
カスハラ対策が、義務になった
2026年10月1日から、カスタマーハラスメント対策が、企業の規模を問わずすべての事業主の義務になった。
株式会社ダイブグループが宿泊施設を対象に行った調査では、過去1〜3年でカスハラにあたる言動を受けたと答えた施設は54.7%。
内容は、暴言や怒鳴るといった威嚇的な言動、過度なクレームの繰り返しが上位だった。
そして、業界団体や宿泊業界向けサービスに期待することの1位は「他施設の対策事例・成功事例の共有」で、62.5%。
他の施設では、どんな対策をしているのだろう。
そう思っている現場は、きっと少なくない。
(出典:PR TIMES|【カスハラ実態調査】宿泊施設の54.7%が被害経験、対策完了はわずか19.3%
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000322.000034289.html )
グレーゾーンだからこそ、持ち寄る
先日、ある宿泊施設で研修の1回目を行った。
テーマは、接客の基本とカスハラへの向き合い方。
人数が少ないから、研修の時間はなかなか取れない。
そこで2つのテーマを1日にまとめ、営業を止めないよう2回に分けることにした。
2つをセットにしたのには、理由がある。
接客の基本、つまりお客様目線が分かっていないと、「これはクレームか、カスハラか」の判断もぶれてしまう。
お客様に向き合うことと、自分たちを守ることは、同じ土台の上にある。
研修といっても、こちらが話すだけの時間ではない。
一緒に考えて、話しながら進めていく。
カスハラは、グレーゾーンが多い。
ニュースで見るような分かりやすい例ばかりではない。
そこで、こんな話をした。
ニュースで見たことや、自分たちが感じたことを持ち寄って、自分たちの事例集を積み重ねていこう、と。
一人で判断しなくていい。
迷ったら、みんなで見てきた事例がある。
それだけで、現場の安心感は変わったりする。
「そうか、そうすれば良いんだ」
接客の話では、色々話しているうちに、同じことを聞かれる場面が多いと分かった。
「そのよく聞かれること、マニュアルに入れたらどうかしら」
そう投げかけた。
「そうか、そうすれば良いんだ。それ、いいです。ぜひ取り入れたいです」
そんな声があがった。
その声を聞いて、うれしかった。
他の施設の事例を参考にするだけでなく、自分たちでもつくっていく。
決まり事は、上から渡されることもある。
でも、自分たちで考え、積み重ねていく決まり事は、自分たちのもの。
そこからまた、新しい工夫が生まれていくのかもしれない。
2回目は、どんな話が出てくるだろう。
今から、楽しみだ。

